執筆者: 上村 陽子 ｜ 発行号: 2006年01月号

ECM (エンタープライズ・コンテンツ管理) への関心が高まりを見せている。企業活動においては帳票、電子メール、音声、紙などさまざまなコンテンツが生まれるが、ECM のパッケージ・スイートを活用すれば、構造化されていない情報もすべて一元的に統合・管理が可能となると期待されている。しかしその一方で、現在市場に出ているECM パッケージ・スイートの機能の豊富さや個々の機能の充実ぶりはどれほどなのか、「スイート」と銘打たれているが、個別機能の寄せ集めではなく各機能が本当に統合されているのか、IT 環境全体から見たニーズにECM スイートはどの程度応えることができるのか、などの疑問も浮上している。これらの点について主要ECM ベンダーの製品評価を行った結果、現在黎明期にあるECM プラットフォーム市場でリーダーとしての位置を確立しているのは、IBM 社とEMC 社の2 社であることが分かった。両社とも、提供製品の機能は充実しており、またECM 基盤としての製品強化にも力を入れている。ECM を専門に提供するベンダーのなかでは、Stellent 社の製品が最も完成度が高くパッケージ・スイートとして活用可能なものとなって

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